一次性性交時頭痛
一次性性交時頭痛とは
言葉の通り、性行為の際に生じる頭痛です。
正確な頻度は不明ですが、一生のうちに1%程度の人が経験するという海外の報告があります。病院を受診しない方も多いでしょうから、実際にはもっと多いかもしれません。
20歳代と40歳前後に多く、男性に多いようです。頭痛持ちの方に多いという報告もあります。
一次性性交時頭痛の特徴は?
オルガスム前頭痛とオルガスム時頭痛に分けられます。
オルガスム前頭痛は首や顎の筋肉の収縮を伴う鈍痛で、興奮が高まるにつれて強くなります。
オルガスム時頭痛はオルガスム時に突然起こる頭痛で、爆発的な痛みを伴います。
痛みは後頭部に強く、1分程度の場合もありますが、24時間程度持続することもあります。
重要なのは、脳の中の重大な病気を見逃さないことです。
ですので、診断にはMRIやCTなどの脳の画像検査が必要です。
治療と経過は?
性行為の1-2時間前に前にインドメタシンを飲むと改善するという報告があります。
β遮断薬(プロプラノロールなど)の定期内服も有効と考えられています。
その他、トリプタン製剤(ナラトリプタンなど)、エルゴタミン、トピラマートが有効という報告もあります。
症状は1年以上続くこともあり、再発することもありますが、長期的にはいずれ自然と落ち着いていくことが多いようです。