持続性片側頭痛 | 福岡の脳神経外科 - はしぐち脳神経クリニック

持続性片側頭痛

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持続性片側頭痛

持続性片側頭痛とは

 

『1日中持続する連日性の頭痛で、左右のうちどちらか片側のみに生じ,頭痛の増強時には眼の充血や涙、鼻水、瞼のむくみのうちどれかを伴い、インドメタシンという薬が有効である』頭痛です。

 

特徴は?

 

片側の中等度に強い頭痛ですが、発作性に日常生活に支障をきたすほどの激しい頭痛を伴います。痛みの部位は前頭部 , 側頭部 , 眼窩部 , 後頭部などです。

一般的には重たい感じの痛みが続くことが多いですが、ズキズキするような、或いは刺されるような痛みという訴えのこともあります。

痛みは連日のように続き、その間に消失することはありません。痛みが反対側に移動することはありません。その他、頭痛と同じ側の顔面の紅潮、前頭部や顔面の発汗、涙、鼻水、鼻づまり、結膜の充血、目のかゆみや瞼のむくみなどの自律神経症状を伴います。落ち着きのなさや興奮した様子を伴う事があります。

 

比較的稀な頭痛ですが、稀ではないという報告もあり、頻度はよくわかっていません。

若年者から高齢者まで起こりますが、平均の発症年齢は20~40代です。女性に多い傾向があり、男性の1.6~3倍程度という報告があります。

頭痛は3カ月以上続くとされます。

MRIなどの画像診断によって、病変を伴う二次性頭痛を鑑別することが重要です .また、 慢性片頭痛 , 新規発症持続性連日性頭痛 , 頚原性頭痛 , 三叉神経・自律神経性頭痛などとの区別が必要です 。強い発作性の頭痛にばかり目が行きそうですが、その他の時間にも弱い頭痛が続いていること、今この瞬間も頭痛があることを医師に伝えましょう。

 

治療は?

 

インドメタシンの継続的な内服が有効です。インドメタシンが有効であるという点は、群発頭痛や片頭痛とは異なるところです。

インドメタシンを 25mg で開始し , 効果がない時は一週後に 50mg に増量し、その後は 50 〜 300mg / 日で長期にわたる内服治療が必要です。  多くの場合150mg/dayまでで、疼痛コントロールが可能です。しばらく落ち着いていたら、減量も可能です。

インドメタシンが使えない場合にはセレコキシブなど、ほかの解熱鎮痛剤(NSAIDs)が有効な場合もあります。また、トピラマート、ガバペンチン、アセメタシンなども効果があるようです。その他、ピロキシカム,アミトリプチリン,ベラパミルなどが有効であったという報告もあります。

ストレス、アルコール、不規則な睡眠により悪化する可能性があるので、避けましょう。