脳波の歴史
人における脳波の初めての報告は、1924年にHans Bergerというドイツ人によってなされました。当初は受け入れられなかったのですが、1934年にEdgar Douglas Adrianというイギリス人(のちにノーベル賞受賞)によって追認されて以来、広く受け入れられるようになりました。
わが国では、1951年に最初の脳波計ができましたが、1960年以降のコンピューター技術の発達とともに脳波計も発達してきました。CTやMRIが登場する前には、頭蓋内にできた病変の部位を判断するための数少ない手段でした。
しかし、様々な医療機器が開発されて以後、脳波検査の役割は大まかな脳機能判断、てんかん診断、特異的な異常脳波の出やすい疾患の診断、睡眠状態の判定などに限局されるようになりました。
記録された脳波をそのまま長い紙に記録するアナログ式の脳波計が長年にわたり使用されてきましたが、2000年代以降はデジタル脳波計が主流となり、今日に至っています。