話題の新薬「アクイプタ」:頭痛薬を手放せない毎日から卒業しませんか?
- 2026年2月19日
【片頭痛の新しい予防薬】飲み薬の「アクイプタ錠(アトゲパント)」が承認されました
2026年2月19日、片頭痛の新しいお薬「アクイプタ錠(一般名:アトゲパント)」が、日本で製造販売の承認を取得しました。
片頭痛は、日常生活や仕事に大きな支障をきたす辛い疾患です。当院でも多くの方が片頭痛の悩みを抱えて受診されていますが、この度、治療の新たな選択肢として期待される新薬が登場します。今回は、この「アクイプタ」がどのようなお薬なのか、分かりやすく解説いたします。
アクイプタ(アトゲパント)の3つの特徴
アクイプタは、片頭痛の発作を「予防する」ためのお薬です。主な特徴は以下の通りです。
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痛みの原因物質をブロック 片頭痛の発作には「CGRP」という物質が深く関わっています。アクイプタは、このCGRPの働きをブロックすることで、片頭痛が起こるのを防ぎます(このようなお薬を「ゲパント系」と呼びます)。
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「飲み薬(経口薬)」であること これまで、CGRPの働きをしっかり抑える予防薬(エムガルティ、アジョビ、アイモビーグなど)はすべて「注射剤」でした。アクイプタは、1日1回服用する飲み薬であることが最大の特徴です。
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継続しやすい 注射に抵抗があった方や、スケジュールの都合で定期的な注射通院が難しかった方でも、ご自宅で毎日服用することで高い予防効果が期待できます。
片頭痛診療における位置づけと今後の期待
同じ「ゲパント系」の飲み薬として「ナルティーク」がありますが、ナルティークが「発作が起きたときの治療(急性期)」と「予防」の両方に使用できるのに対し、今回承認されたアクイプタは、まずは「予防専用のお薬」として登場します(※発作時の急性期治療に関しても、現在追加で承認申請が行われています)。
これまでは、「予防といえば毎日飲む従来のお薬か、効果の高い注射薬か」という選択肢でしたが、ここに「最新のメカニズムを持った飲み薬」が加わることになります。患者さんお一人おひとりのライフスタイルや、痛みの頻度、注射へのご希望の有無に合わせて、より柔軟で最適な治療計画が立てられるようになると大きく期待しています。
気になる副作用は?
比較的安全に使用できるお薬ですが、以下のような副作用が報告されています。
〇 主な副作用: 吐き気(悪心)、便秘、眠気、疲労感
〇 その他の報告: 食欲の低下、体重減少など
飲み始めに胃腸の症状などが出ることがありますが、多くの場合、経過とともに落ち着いていきます。もちろん、処方する際には体質などをしっかり確認し、副作用への対処法を含めて丁寧にご説明しますのでご安心ください。
発売時期の見込み
新しいお薬が承認されてから、実際に健康保険が適用されてクリニックで処方できるようになるまでには、通常2〜3ヶ月ほどかかります。そのため、実際の発売・処方開始は2026年4月〜5月頃になる見込みです。
片頭痛は「我慢する病気」から「お薬でコントロールして、普段通りの生活を送る病気」へと変わってきています。当院でも、処方体制が整い次第、改めてお知らせいたします。「自分の片頭痛にも合うかな?」と気になった方は、ぜひお気軽に当院へご相談ください。


