認知症講演会で講演をさせていただきました。
- 2025年8月26日
「認知症治療を考える会」にて、医療関係者の皆様に向けて講演の機会を頂戴いたしました。
講演では、認知症治療薬の選択肢として、特に「貼付剤」の可能性について深く掘り下げてお話しさせていただきました。
従来の経口薬は、消化吸収の過程で効果が不安定になる可能性が指摘されてきました。これに対し、貼付剤は皮膚から持続的に有効成分を吸収させるため、血中濃度をより安定させることができ、効果の発現が予測しやすいという機序的な優位性があります。
また、服薬管理が困難な患者様や、嚥下機能が低下している患者様に対しても、貼るだけで投与が可能という利便性は、アドヒアランス向上に大きく貢献します。
認知症治療は、単に病状の進行を抑制するだけでなく、患者様およびご家族の生活の質(QOL)向上を目指すべきものです。貼付剤は、その実現に向けた新たな選択肢となり得ると考えております。
本講演が、皆様の日常診療の一助となれば幸いです。