脳出血とは | 福岡の脳神経外科 - はしぐち脳神経クリニック

脳出血とは

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脳出血とは

脳出血とは

脳出血は、脳の内部に起きる出血のことで、脳の血管が切れて出血することで生じます。くも膜下出血が頭蓋内でも中枢側の比較的太い血管からの出血で生じるのと対照的に、脳出血は脳の内部に入り込んだ末梢の血管からの出血ですので、細い血管が原因となっています。

出血は突然起こりますが、暫くすると止まります。もし止まらなければ死亡に繋がります。止まるまでの出血量により、症状の出方は異なります。

脳出血は脳卒中の一種です。脳卒中を大別すると、主に血管が閉塞することに起因する脳梗塞と、血管から出血することに起因する脳出血とくも膜下出血に分けられます。

 

脳出血の疫学

脳出血は、脳卒中の中で2割程度を占めます。以前はもっと多いと思われており、1960年台までは脳卒中の大半を占めると考えられていました。その後、久山町研究などにより脳出血の割合がもっと少ないことがわかってきました。そして、脳出血の割合は最近でも減少傾向にあります。それについては、日本人の食生活が変化したことや、高血圧の管理が進んだことも一因かもしれません。

 

脳出血の分類

脳出血は、脳内の出血した部位により更に細分類化されています。最も多いのは、大脳基底核、とりわけ被殻と呼ばれる部位への出血で、被殻出血と呼ばれます。被殻出血は脳出血の約40(~50)%を占めます。

次に多いのが視床出血で、30(~20)%を占めます。その他、皮質下出血脳幹出血小脳出血はそれぞれ約10%を占めます(皮質下出血は、他の2者と比較してやや多い)。

各種出血の詳細については別項目を設けて解説します。

 

脳出血の原因

脳出血の原因は、皮質下出血以外の場合、その多くは高血圧によるものです。持続する高血圧により、脳内の穿通枝と呼ばれる0.1~0.3mm程度の細い血管が変性・壊死するようになり、ある日突然出血するものです。

高血圧性脳出血は、高血圧が長い間続いていた人に起こることが多いので、中年~高齢者に多いものです。

その他、皮質下出血などは、高血圧以外の原因によることの方が大多数です。若年者で脳出血になることは少ないのですが、若年者の脳出血を見た場合には動静脈奇形を始めとする脳血管の奇形を疑います。一方、70歳以上の高齢者の場合にはアミロイドアンギオパチーを疑います。脳血管にアミロイドβが沈着して生じるもので、アルツハイマー型認知症の方に多いとされます。その他の皮質下出血の原因としては、脳腫瘍もやもや病脳動脈瘤破裂などもありえます。

 

脳出血の症状

小さければ発症直後の頭痛と局所の脳機能の障害が主な症状です。頭痛は、くも膜下出血ほど激烈なものではありません。局所の脳機能の障害による症状として、麻痺が最も多いですが、部位によってはふらつきやめまい、嘔吐などかもしれません。

大きな血腫ができると脳の重要な部位を含む脳全体が圧迫され、意識が悪くなります(意識障害)。大きさにより、傾眠となったり、昏睡状態になったりします。あまりにも大きいと生命の危険に晒されます。

 

検査と診断

脳出血の診断には、頭部CTが最も有用です。頭蓋内の血腫は、頭部CTでは高吸収に(白く)映ります。出血の部位を評価し、治療方針を決定します。

なお、診断はMRIでも可能ですが、その診断価値はCTを上回るものではなく、また脳出血の患者さんにMRI装置の中に長時間入ってもらう危険性を考慮するとCTの優位性が上回ります。

直ちに手術とならない場合には、出血の拡大が止まるのを確認するまで頭部CT検査を繰り返します。出血の拡大が止まったかどうかは、前のCTと新たなCTとでサイズに変化がないかで判定できます。ですので、初回CTの時点では、出血が止まったかどうかについてはっきりしたことは言えません。発症から初回CTのタイミングにもよりますが、2回目CTは6時間以内に行うのが普通です。

通常、24時間経過して増大していなければ一次止血は完了したと考えて問題ないと思います。その後に、周囲の脳が浮腫んできて脳の腫れが増悪することがありますので、急性期の間は1週間に1度程度は検査を繰り返したほうがいいと思います。

 

治療方法

治療方法はまず、出血の部位によって異なります。更に、血腫のサイズと意識状態によっても異なります。基本的には、出血が小さく、意識状態も悪くなければ手術をせず点滴とリハビリで治療を行います。出血がそこそこ大きく、意識状態も悪化しつつあれば、手術を行う事になります。ただし、出血があまりにも大きくて脳が不可逆的な状況に追い込まれている場合には、手術をするかどうかについては慎重に判断せねばなりません。

 

手術の方法

手術の方法としては、古くからスタンダードな術式として行われているのが開頭して脳の一部を切開して血腫を取り除く方法です(開頭血腫除去術)。

その他、以前はしばしば行われていたのが、定位的な血腫除去の方法です(定位的血腫除去術)。これは、頭にx, y, zの3軸方向の目盛りのついたフレームを付けて固定した状態でCT検査を行うことで、脳に架空の座標をつけて手術する方法です。血腫の位置の座標に向かって頭皮上から金属製の細い管を挿入し、そこから血液を吸引する方法です。局所麻酔でできるうえ、切るところが小さいため、体に対する負荷は少ないのですが、あまり血腫は取れません。ですので、最近は行われることが少なくなったと思われます。

この方法にとって代わって数年前から盛んに行われている方法は、内視鏡による方法です(内視鏡下血腫除去術)。これも頭蓋骨に小さな穴を開けて行います。血腫の中に内視鏡と吸引管を挿入し、内視鏡で見ながら吸引管で血腫を吸い出します。この方法では頭を大きく開ける必要がないため比較的短時間で済むうえ、血腫自体もかなり取れます。局所麻酔でも可能というメリットもあり、高齢者や全身状態の良くない患者さんでも積極的に行うことができます。

 

手術以外の治療法

手術を行わない場合には、降圧剤脳圧降下剤止血剤の点滴を行いつつ、リハビリを行います(こうした方法は、手術とも併用できます)。リハビリは極めて重要で、出血の拡大がなくリハビリの妨げとなるような全身の問題がなければ速やかに始めるべきです。リハビリの効果が高いのは最初の半年間であり、その中でも開始から数週間はとても重要な時期です。この時期に内容が濃く質の高いリハビリを行ったかどうかは、その後の障害の回復のために最も重要なことと言っても過言ではありません。

リハビリを充実させるためにも、全身状態をよりよい状態に保つことが必要になります。その観点からは、必要なエネルギーの補充も重要です。脳出血の急性期には、意識の覚醒が不十分だったり、嚥下機能に問題があったりして、食物を口から摂取することができないことしばしばありますが、こうした問題がなく、緊急手術が必要になる可能性が低くなれば、直ちに栄養の経口摂取を開始すべきです。口から食べることが不可能な場合には、経鼻胃管からの栄養摂取を行います。

 


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