FBS「バリはやッ!」で認知症についてお話ししました
- 2026年9月19日
先日、FBS福岡放送の朝の情報番組「バリはやッ!」で、認知症とその予防、そして認知症の方へのご家族の接し方についてコメントさせていただきました。
認知症は「予防できない病気」ではありません
認知症は年齢とともに増える病気ですが、近年の研究では、日々の生活や健康管理によって発症リスクを下げたり、発症を遅らせたりできる可能性があることが分かってきています。
医学誌『Lancet』の2024年の報告では、認知症には14の「改善可能なリスク因子」があり、これらに適切に対処することで、世界の認知症の約45%は発症を予防、あるいは遅らせられる可能性があると推定されています。
番組では、その中でも身近で大切なポイントとして、
- 高血圧、糖尿病、脂質異常症、肥満などの生活習慣病をきちんと管理する
- 適度な運動を続ける
- バランスのよい食事を心がける
- 喫煙や過度の飲酒を避ける
- 難聴を放置せず、必要に応じて補聴器などを活用する
- 人との交流を保ち、社会的な孤立を避ける
- 大気汚染への曝露をできる範囲で減らす
といったことについてお話ししました。
認知症予防というと「脳トレ」を思い浮かべる方も多いかもしれません。しかし、血管を守り、耳や目を大切にし、体を動かし、人とのつながりを保つこと――つまり、体全体の健康を守ることが、脳を守ることにもつながります。
ご家族に大切にしていただきたいこと
もう一つ番組でお伝えしたのが、認知症になった方への接し方です。
認知症が進むと、同じことを何度も尋ねたり、事実とは異なることを話したりすることがあります。ご家族としては、つい「さっきも言ったでしょう」「それは違うよ」と訂正したくなることもあると思います。
しかし、ご本人にとっては、その時に感じていることや見えている世界が「現実」です。
大切なのは、何でも否定したり訂正したりするのではなく、まずその方の言葉に耳を傾け、その方が見ている世界を受け止めること。
「正しいことを教える」ことよりも、「安心してもらう」ことの方が大切な場面も少なくありません。
認知症は、ご本人だけでなくご家族にもさまざまな戸惑いや負担をもたらします。だからこそ、一人で抱え込まず、早い段階から医療機関や周囲の人たちと一緒に考えていくことが大切です。
今回のテレビ出演が、認知症について考え、今からできる予防を始めるきっかけ、そして認知症の方との接し方を少し見つめ直すきっかけになればと思います。



